久しぶりに、これはおいしいな、としみじみ感じ入る夕食をいただきました。

食べている時はシュンシュン口に入っていって、
なんの違和感もない感じ。
気取らない大皿料理なのに雑な感じが全くない。

料理に合わせたワインも完ぺきで、
思わず「マリアージュ、、」とつぶやくと
同席の人にうけた。

この夕食が本当においしかったと感じるのは、
帰り道だった。

雨上がりで信号の光が青や赤に光る、
少し春のにおいがする夜の北白川で、
バスを一応待っていたが、待っているには腰が軽くて、
ずんずん歩き出してしまった。
そのうちバスが追いついてきたら乗ればいいや、と。

歩く足は軽く、
目に入るものがいちいちうつくしくて、
スポンジの感受性だった中学生のころに戻ったみたいだった。

それが、きっとこの夕食のおかげだ、ということが体でわかる。
心ははずみ、からだは軽い。

過不足なく吸収できて、
最大限に食べたものを活かせるような感触が胃腸にある。

ナチュラルに、生きるよろこび!!、みたいな体の声が聞こえた夜の散歩だった。